2002東京国際木工機械展を終えて 《下》 日新興産・原口博光社長 設備投資なくして改革・発展はない 今回の展示会で良かったことは従来、参加していなかったディーラーがグループとして参加、出品していたことだ。これは一つの展示会のあるべき姿であると感じた。 本来、ビジネスはリスクを負うもの。そしてそのリスクの軽減をいかに図るかがビジネスだ。そのために戦略・戦術が組み立てられる。 展示会に出品するという営業戦略を持つ企業は、出品しない企業よりエネルギーは当然発揮される。 製・販一体となって、設備投資をしなければ、改革・発展できないということをPRすれば、需要者も設備投資が企業の命運を左右するということを感じるに違いない。 機械を出品しなくてもディーラーが小間に机を置くだけでも大きな意義をもつ。展示会をメーカーまかせにするのではなく、メーカーとディーラーがリスクを分け合って協同開催することが求められている。 自給自足で商売は成り立たない 現在、国内にはディーラーが一千二百三十社、木工機械関連メーカーが約三十社ある。そのうち全国木工機械商業組合に加入しているのは四十二社に過ぎない。 組合に加入するということは、企業の自由であると考える人もいるが、業界にかかわる仕事をしている限り、ディーラーは全商機に、メーカーは全木機に入るのは当然だ、一社たりとも”自給自足”で商売が成り立つ企業はない。また、人の生命にかかわる産業機械を生産・販売している社にとって労働基準局の安全性に関する序Y法を等しく共有できるなどといったメリットも多い。 組合加入者数を増やし、空洞化を防ぐ 業界全体が展示会を最大のビジネスチャンスとして参加することが、設備の新設、入れ替え、増設につながる。組合への加入者数を増やし、業界減退で製造業に空洞化を防がねば未来はない。 (おわり) |
平成14年 6月 4日 林材新聞より |