袖ヶ浦工場に壁パネルのフルライン
断熱材、サッシも組込む

新 昭 和

 2×4住宅の新昭和(千葉県君津市、松田芳彦社長)は、袖ヶ浦工場に壁パネル製作用の関連機械を設置、5月末から稼動をはじめた。
「営業拠点の増加に伴い、部材供給量が増えることのほか建築現場での廃材縮減、それに工期短縮」(同社)などが狙い。
新しい機械設備では断熱材やサッシも組み入れることができ、生産量は月間80棟(約40坪)を見込んでいる、パネルラインなど関連機械は、日新興産が納入した。
新昭和が導入した日新興産の壁パネルライン

 新昭和は2×4工法を中心に昨年は800棟の受注実績がある。2×4住宅用の壁、床パネルはこれまで手動式の機械で行っていたが、@営業拠点が昨年の23から28拠点と増えたことで部材供給量の増加が予想されるA部材は工場内ですべてプレカット化し建設現場でのゴミゼロ化を目指すB工期の短縮、などを目的に機械設備を行った。

 パネルは、断熱材やサッシまで組み込み、これによって工期(約40坪の住宅)をこれまでの着工後3ヶ月から年内までに1ヶ月までにもっていく計画。

 パネルの生産工程は、@合板、石膏ボードの釘打ち、ねじ締めA開口部のカットB防湿シート張りC反転D断熱材や電気装置の取り付けE裏面開口部のカットF内壁のボードねじ締め、外壁釘打ちGサッシの取り付けHラック納入、という流れになっている。

 導入機械は、@釘打ち、ボード締め・開口作業をCAD/CAM対応でなく現場対応のコンピュータ制御にすることでコストを低く抑えたA3次元屋根材カットソーを採用したことで切断、旋回、実傾斜を3軸同時制御できる。このため素人でも屋根材カットが可能B合わせ柱用のバラ釘打機のためガンネーラーに比べて釘代が安く、端材が有効利用できるCルーター間口は高周波モーターを採用しているので切断面がきれい、などの特徴がある。

 生産は、袖ヶ浦市にある袖ヶ浦工場で行っており、5月末から本稼動している。機械設備の導入に伴い、今期は年間900棟の受注を目標にしている。
以 上
掲載メディア
日刊木材新聞 2003 /6/10 (火曜日)  発行所