希望のサイズに自由に先端切り
最新型 カット・墨付ライン

日新興産がイワクラに納入
日刊木材新聞社 日刊木材新聞掲載  平成20年10月11日 土曜日

2×4機械設備メーカーの日新興産(東京都、原口博光社長)はこのほど、イワクラ(北海道苫小牧市、後藤英夫社長)の2×4パネル・トラス工場に、CAD・CAM制御の「高速カットアンド墨付ライン」を納入した。同ラインは、顧客が希望するサイズに自由に先端切りができるほか、残材処理対応のソフトも搭載する最新鋭機。

仕様は、2×4〜12、4×4〜12、6×10及び12に対応できる。下降スライド式自動クロスカットソーを装備し、安全対策にも万全を期している。
 機械は9月末に稼動しているが、イワクラでは「壁パネル部材を効率良くカットでき、パネル受注の増加に寄与できるのでは」と話す。
 イワクラは、平成元年から2×4部材のコンポーネント」を本格的に始め、3年にはパネル工場を建設。壁や床パネル、小屋トラスなどを供給している。
 今回、新たに導入した機械は、平成元年に導入した壁パネル用部材をカットしていたクロスカットソーの更新で、新型機械は最大140ミリまでのカットができる。このほか、@ランバーはもとより集成材などすべてに対応 Aカット寸法・カット番号、柱記号、合板出入り寸法木口印字はライン走行上でできる B残材処理は単一切断できる、といった特徴をもつ、特に木口印字のコンベア駆動速度は毎分40メートルの速さ、また短材処理の長さは50ミリのものでも処理できるなど、これまでのカットソーにはない性能の最新型。

*木口印字速度は毎分40メートル*

 ライン構成は、投入から搬出までワンマンでコントロールする。
 イワクラは、機械の導入に当たっては「工場指示書を見ながら機械にカット寸法を入力することでの入力ミスや作業性の無駄を無くしたい。またカット歩留まりの管理と向上を図りたい」などの要求をベースに機械を選択し、日新興産の製品に決定した。
 「図面ソフトのデータを直接読込んで作業ができることで、作業者の負担が軽減できた。また8ヘッドのインクジェットをつけて上下枠への墨付けや、長さをデータから読み込んで必要な印字をすることができるようになった」と機械導入の効果を話す。
 イワクラの2×4パネル・トラス工場は、SPFを用い年間1万立方メートルをハウスメーカーや工務店に供給している。

 竹中邦彦イワクラ住宅部2×4パネル・トラス工場長の話
 住宅産業自体が低迷しているなか、生産工程の品質向上とコストダウンをさらに追及していきたい、従来使っていたクロスカットソーは、最近増加傾向にある現場で使用する部材のプレカット注文に向けて使いたいと考えている。


イワクラに導入された「高速カット墨付ライン」