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2020年3月1日国際森林年、木の総合文化(ウッドレガシー)国際大会開催実現に向け、ウッドレガシーを推進する議員連盟と推進協議会メンバーが政策提言打ち合わせ会を開く
ウッドレガシー推進議連設立
2018.3 ウッドミック掲載

 (一社)木の総合文化・ウッドレガシー推進協議会(東京都千代田区神田三崎町2-21-2、原口博光会長、TEL:03-5226-6767)は2月22日(木)午後5時30分より、東京都千代田区丸の内にある明治生命館地下1階のセンチュリーコート・パーティールームで、「木の総合文化(ウッドレガシー)を推進する議員連盟と木の総合文化・ウッドレガシー推進協議会との政策提言打ち合わせ会」を開催した。

 主要なテーマは、東京オリンピック・パラリンピックの開催される2020年3月1日は国際森林年でもあり、東京での「木の総合文化(ウッドレガシー)記念式典」の開催、及び3月21日(土)~29日(日)までの国際イベントの開催、これに先駆け2019年2020年の問に全国各地でのウッドレガシープレイ ベントの開催実現へ向けた早急な国内委員会の設立と予算の確保、加えてウッドレガシー推進協議会のメンバーからそれぞれ関連する 要望事項が、ウッドレガシー議員連盟の衛藤征士郎会長(自民党衆議院議員)、原田義昭幹事長(自民党衆議院議員)に提言された。

 今回の政策提言打ち合わせ会の主旨について、議事が始まる前に木材、家具、木工機械関連業界誌の記者に対し、原口会長より説明が行なわれた。

 その中で原口会長は「今回の政策提言打ち合わせ会での一番大きな目的は、2020年東京オリンビック開催の年3月21日の国連が定めた国際森林年にウッドレガシー国際イベントを行なうに当たっては、当然のことながら予算が必要になる。ついては諸官庁、議員の先生方と市場の我々が一体となって行なう大きなイベントとなるので、今後、諸官庁の担当部署官を設けて頂く中で積極的に進めて行きたい」と冒頭に述べた上で、「国の目標は、2025年に国産材の50%利用を表明しているが、1950年の建築基準法の改定による都市部での木造建築物全般の利用が大幅に制限されて以降、木離れが進み木製家具・ 建具業界が極めて大きな衰退を余儀なくされて来た。その後、2000年の建築基準法の改正では木質材料の性能規定の考え方が採用され、また地球温暖化防止に森林の果たす役割が大きいことから、これ迄追いやられた木材産業が国産材利用での新たな需要を創出し、新しい技術と商品開発により木製家具・建具が復活することで国の景気を牽引する可能性すらある」と語り、そして具体的に「木材産業界の商品開発への助成、木材利用ポイント制度の復活等、産業とリンクした形での政策提言を行なって行く」旨、今回の政策提言打ち合わせ会の目的について説明した。

 続いて、木の総合文化(ウッドレガシー)推進協議会の川喜多進専務兼事務局長より、 原口会長の説明を受けて「ウッドレガシープロジェクト・タイムスケジュール」表が示され、「2020年3月21日東京で開催する木の総合文化(ウッドレガシー)国際イベントフェスティバルは、既に文京シビックセンター並びに東京流通センター等の会場確保は済み、IWCS並びにWWDF等の国際関係団体によるワールドウッドデイ2020開催へ向けた準備は着々と進んでいる。一方、国内の準備は未定である。今後、具体的な内容について構築し、木材産業全体に拡散発信して行きたい」と、 報道PRでの協力が要請された。 

     
 ▲ウッドレガシー推進協議会の
原口博光会長
  
 ▲ウッドレガシー推進協議会の
川喜多進専務兼事務局長
 
  後段、ウッドレガシー議員連盟の衛藤征士郎会長、原田義昭幹事、並びに原口会長をはじめとするウッドレガシー推進協議会のメンバーが対面形式で、政策提言の打ち合わせ会に入った。

 まず、議員連盟の原田幹事が挨拶に立ち、「東京オリンピックの年の3月に ウッドレガシー世界大会の開催を気合を入れて支援し、取り組みたい」と、ウッドレガシー議員連盟の政策提案打ち合わせ会の主旨を述べ、早速、議員連盟を代表して衛藤征上郎会長が「2020年をターゲットイヤーにしてウッドレガシーの国際大会を何としても開催したい、与党独自でもウッドレガシー国際大会を成功させるよう運びたい。ウッドレガシー推進協議会の皆さんと議員連盟で連携してベ ストを尽くしたい」と、力強く挨拶した。
 
     
▲ウッドレガシーを推進する
議員連盟の衛藤征士郎会長
   ▲ウッドレガシーを推進する
議員連盟の原田義昭幹事
 
  これを受けて、ウッドレガシー推進協議会の原口博光会長が「我々も議員の先生方に負けずに頑張って行きたい。今日は2020年3月21日のウッドレガシー国際大会の具体的な資料も提出しているので、諸官庁への横断的な全面的要請支援をお願いしたい。今後、消費税10%、オリンピック以降の経済変化が心配される中、2025年の国産材50%目標へ向けて国産材家具・建具の新しい需要市場を取り戻すことにより、また合板、LVL、繊維板業界は更なる成長産業化を進められるよう提言したい」と挨拶し、続いて川喜多進専務兼事務局長よりウッドレガシープロジェクトの説明がなされ、続いて推進協議会の会 員からの個別の要望が行なわれた。

 この後早速、日本合板工業組合連合会の野田四郎副会長からは、①外国人技能実習制度対象業種に合坂・集成材加工の追加、②東京オリパラ関連施設工事に国産材を活用した型枠の活用とPR、③農林水産祭・天皇杯の対象に国産材仕様の合板等エンジニアードが含まれる制度改正―等。

 続く、日本合板商業組合の金井誠常務兼事務局長からは、①住宅取得資金の生前贈与3000万円の恒久的適用、②木材利用ポイント制度の復活、③クリーンウッド法での合法伐採木材利用に補助金を実施、④空き家の解体・新築での解体費用の一部助成の実施ー等。

 次に、建具業界からは、(一社)全国建具組合連合会の坂本勉専務理事と倉橋俊治事務局長が出席して、▽防火、断熱、反り曲がりを抑制した性能向上建具開発研究への支援、▽中小・零細建具業者の生産性向上加工機械 導人への助成、▽建具の訓練校、個別人材育成企業への助成、▽日本製建具の海外展開へのサポート、▽建具規格の同際基準整備への支援―等が、要望された。
 
   
 
 
 ▲全建具連の
倉橋俊治事務局長
 ▲全建具連の
坂本勉専務理事
 
▲日合商の
金井誠常務兼事務局長 
▲日合連の
野田四郎副会長 
 
  そして石川県自転車競技連盟からの要望として、石川県自転車競技連盟の日高明広会長からは、「既にスポーツ庁の方で、地域交流拠点としてのスタジアム・アリーナの実現に向けた事業認定を受けており、木製のバンクも視野に入っている。石川県金沢市では、 金沢新幹線開通以来、金沢城等の宮大工による伝統技術建築施設への観光客は年間50~60万人と大幅に増加している。今や伝統技法の宮大工でも最新機械化を進めている。こうしたスポーツ庁の認定事業にも建築・家具・建具をはじめとする国産木材は十分に使用できるので、全国のスポーツ施設における取組に是非とも宮大工から建具・家具までウッドレガシーの力を結集して総合的な取り組みに対しお力添え頂きたい」と、提言が熱く語られた。

 更に、川喜多専務より日本繊維板工業会の、▽グリーン購入法指定「再生木質ボード」 のオリンピック施設等への優先採用のお願い。(一社)全国LVL協会からの、▽当協会員が行なう国産材活用の製造施設整備に当たり国(林野庁)から要支援・補助―についての要望が披瀝された。

 ちなみに、オブザーバーとして福岡・大川家具工業会地域開発委員会委員長の田中智範委員長、植木正明副委員長が参加し、大川家具産地における国産早生広葉樹のセンダンを使用しての家具づくりの取り組みについて、 また日本とフィンランドのパイプ役として活躍、音楽家でもあるMasaki・Araki氏が紹介され、日本自転車競技連盟の日高氏をはじめとするウッドレガシー推進運動を 積極的にサポートする意思表示を行なった。
 
     
 ▲石川県自転車競技連盟の
日高明広会長
▲福岡・大川家具工業会地域開発委員会の
田中智範委員長(右)と
植木正明副委員長(左)
 ▲MASAKI・ARAKI氏
  一連の政策提言打ち合わせ会は、最後にウッドレガシー議員連盟の原田幹事が「本日、 皆さんの厳しい立場を伺い要望もお聞きした。 余り時間が残されていないが、我々も政策の方できっちりと大至急に取り組みたいので、 宜しくお願いしたい」と締めくくり、終了した。



 <ウッドレガシー議員連盟の衛藤征士郎会長並びに太田昭宏会長代行連名で、菅義偉内閣官房長官へ提出された国際大会開催への提言書>
 平成30年1月吉日
 内閣官房長官 菅 義偉殿

                      「木の総合文化(ウツドレガシー議員連盟)」
                                会長    衛藤征士郎
                                会長代行 太田昭宏
 
 木の総合文化(ウッドレガシー)国際大会の開催

 オリンピック憲章のオリンピズムの根本原則に鑑み、2020年東京オリンピック・ パラリンピックは安倍晋三総理大臣の下、人類が直面している「地球温暖化防止」をスローガンとして「文化プログラム」を構成する。
 世界規模で(COP23)、地球温暖化対策として、大気中の二酸化炭素を減少させるべく努力している。
 併せて、「文化の祭典」として、日本独自の幅広い文化を紹介する。
 又、「持続可能な社会」の実現を目指して 人間の安全保障「SDGs」17項目を世界に 発信する。
 日本独自の「木の文化」を発信するショーウインドーとして、新国立競技場の建物は 「杜のスタジアム」のコンセプトに則り、環境を重視した大会として、低炭素社会を目指し、木材の活用を図ることを全世界にコミットメントする。
 木材は他材料と比較して、加工に必要なエネルギーが極めて少ない。
 LCA(ライフサイクル評価)では、材料の生産と建設において、温室効果ガス排出量が「木材」と比べて、鉄構造26%、コンクリート造31%も多いと報告されている。
 又、近時、木材の断熱性、保湿性、調湿等々、人の生理や情感に作用する木材の価値が科学的に証明されている。

 2020年オリンピック・パラリンピック招致委委員会は木材利用を公約して、東京五輪を招致している。

 東京オリンピック、パラリンピックが開催される2020年(平成32年)3月21日(国連が定めた国際森林の日)を核として、木のレガシー記念式典の開催、世界各国の関係者の参加を得たフォーラム・シンポジウムの開催、 神社仏閣や新たな木造建築・施設の紹介、家具・ 建具・伝統工芸品・ウッドクラフト・木工機械等の展示会の開催、木工工作実演や記念植樹・林業体験の実施等を全国的に展開する。
 合わせて、海外の関係機関、団体との協賛、協力を得て、世界各地の木の文化に関わる工芸品、ドキュメンター等を紹介する。(以降略)

ウッドミック2018年3月号 No.405掲載(PDF形式)

 
   

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