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五輪イヤー「日本産材」の真価を世界へ

木の総合文化・ウッドレガシー推進協議会
 
 2019.11 家具新聞
   来年3月、展示会開催
原口会長  
 木材産業の団体や企業が加盟する一般社団法人木の総合文化・ウッドレガシー推進協議会(LWCPC)は来年3月、家具や建具など「日本産材(国産材)」や間伐材を使った木材製品を通じて日本の木の文化と、受け継がれてきた職人技を世界にアピールする展示会を東京都大田区の東京流通センターなど2会場で開催する。家具業界からはカリモク家具、建具業界からは一般社団法人全国建具組合連合会、東京建具協同組合などが出展する。木の文化に関する世界の英知が集まる国際木文化学会(IWCS)など3団体が主催する「ワールド・ウッド・デー2020東京~ウッド・レガシー~木の総合文化展」のイベントの一環として開催されるもので期間中の来場者は3万人を見込んでいる。
 
日本の窓が製造している木製サッシ
 
カリモク家具が出展
 カリモク家具が国産材を使った製品を出品する

 「ワールド・ウッド・デー」は、ウッドレガシー推進協議会の展示会をはじめ、芸術や音楽、工芸といった文字通り木の文化に関する総合的な展示やイベントが、来年3月17日から22日まで6日間にわたって繰り広げられる。

 ワールド・ウッド・デーは毎年、2012年に国連決議された3月21日の「国際森林デー」に合わせて、世界各国を巡回して開催されてきた。100カ国以上から専門家や職人が集まり、木材と持続可能な未来をテーマとした盛りだくさんのイベントでにぎわう。

 2013年からタンザニア、中国、トルコ、ネパール、アメリカ、カンボジア、オーストラリアなどを巡って開催され、第8回にあたる20年は、初めて日本で開催される。東京五輪・パラリンピックは、木材利用を公約して招致が進められた。新国立競技場や選手村をはじめ、施設に全国の地域材が使われている。世界各国からその木材利用が注目されるオリンピックイヤーにワールド・ウッド・デーが開催される。

 同協議会の原口博光会長)は「日本は五輪の招致に当たって、低炭素社会を目指した木材利用を掲げた。新国立競技場や 選手村などのシンボリックな施設に日本材を利用するのは当然のこと。そうした流れの中で、いかに木材産業が日本材利用に貢献できるか、しっかりと世界観を持って臨む必要がある」という。木材自給率50%の目標達成に向けて木材利用を進めていくためにも「今回のイベントが家具や建具など木材製品の輸出振興にいかに寄与できるかというスタンスで臨んでいく」と話した。

 展示会は3月17日から19日までは東京流通センター(TRC)、20日から22日までは東京都文京区の文京シビックセンターで開催される。

 出展者にとって、木材製品のデザインや技術力を国内の一般来場者や世界にアピールする絶好の機会となる。日本の住宅建築の常識をくつがえす木製サッシの製造と普及に取り組む日本の窓(青森県十和田市)や、今後一層の普及が見込まれる不燃木材も出品される。

 TRC会場は「木の文化祭」と銘打ち、展示会のほかに、音楽演奏やパフォーマンス、ワークショップ、木育や食文化を楽しむコーナーも設けられる。文京シビックセンターは「木の音楽祭」として、展示のほかに音楽と木を融合させた企画の準備が進められ、ワークショップやシンポジウムも開催される予定。

 ウッドレガシー推進協議会は、木材産業の要望活動団体を基盤に市場の声を政府に届ける活動を行っている。

 「ワールド・ウッド・デー」の主催者であるIWCSは、07年に設立され、木の文化の研究・教育とその促進を行っている非営利・非政府組織。「木は良い(Wood is Good)」を掲げ、 自然と人間が調和、共存することを目指して活動を行っている。


ワールド・ウッド・デー2020東京
 ~ウッド・レガシー~ 木の総合文化展

<主催>
 国際木文化学会(IWCS)
 ワールド・ウッド・デー基金会(WWDF)
 ワールド・ウッド・デー2020東京実行委員会
<共催>
 一般社団法人木の総合文化・ウッドレガシー推進協議会(LWCPC)
 文京区
<後援>
 環境省
 経済産業省
 国土交通省
 林野庁
 全国森林組合連合会
 大田区

ワールド・ウッド・デー2020東京実行委員会
<大会会長>
 マイク・ホー(国際木文化学会、WWD基金会本部ディレクター)
<実行委員長>
 松尾祐孝(洗足学園音楽大学教授/作曲家)
<副実行委員長・事務局長>
 高橋由貴子(東京伝統木版画工芸協同組合理事長/江戸木版画)

<実行委員>
 服部順昭(東京農工大学名誉教授)
 浅田茂裕(埼玉大学教育学部教授)
 伊藤隆夫(京都大学名誉教授)
 楊菲(熊本大学教育学部教授)
 原口博光(一般社団法人木の総合文化・ウッドレガシー推進協議会会長)
 小泉竜夫(ピーアールラボCEO)
 小林能理子(一般社団法人日本和楽器普及協会理事長)
 斎藤晃顕(一般社団法人木の総合文化・ウッドレガシー推進協議会事務局長)
 田子和則((一社)木の総合文化・ウッドレガシー推進協議会理事/宮大工古式伝統保存会会長)
 吉野崇裕(工房木夢創立者)
 
 木の総合文化・ウッドレガシー推進協議会ホームページ http://www.nisshin-koosan.co.jp/lwcpc/top/


 
家具新聞11月6日号掲載(PDF) 
 
 

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